私たちの心は、自分中心にはたらきやすいものです。
「道徳の実行が大切」と言っても、この利己的な心づかいは、完全に取り去ることはできないことかもしれません。それでも、この利己心を多少なりとも少なくしようと努めることが大切です。
私たちがきれいな心を使えば、結果として、自分の心に喜びが生まれるのです。その効果は、きれいな心を使ったときに、直ちに自分で実感できることでしょう。
私たちは、誰もが喜びの多い人生を望んでいますが、なかなか期待どおりにいかないのも現実ではないでしょうか。しかし、私たちの「喜び」は、きれいな心づかいをすることによってつくられるということが理解できれば、もっともっと喜びの多い人生を築くことができるはずです。道徳の実行とはつらいものではなく、喜びの源なのです。
『ニューモラル』365号,『366日』5月17日