挨拶をしたのに、相手が返事をしてくれなかったという経験はないでしょうか。
こんな些細な出来事でも、私たちの心は傷つきます。心が傷つくと、物事を悪いようにとらえがちですが、そうではなく、その物事を「希望」「信頼」「喜び」「感謝」につながるように受けとめていくことが大切です。例えば、相手が挨拶を返さなかったのは、体調が悪かったか、考え事をしていたかで、こちらの声が耳に入らなかったのかもしれません。そんなふうに、相手を信頼して受けとめてみるとよいでしょう。
そのためには「思い込み」にとらわれている自分を脱して、いろいろな角度から自分の心を眺めることが必要になります。
私たちの心は傷つきやすく、もろい面を持っていますが、大切なことは、その傷から何を学び、どのような人間関係を育んでいくかにあるといえるでしょう。
『ニューモラル』407号,『366日』5月11日