車を運転していると、他の車を無理やり追い抜こうとする人がいます。そうした運転は、自分にとっても他人にとっても非常に危険ですし、仮に人身事故でも引き起こせば、取り返しがつかないことになります。
そこで「お先にどうぞ」と、相手に道を譲るようにすればどうでしょうか。それは一見、「相手のために自分が犠牲を払う行為」のようにも思えます。しかし、常に道を譲ることを心がける人は、会社に行くのにも少し早起きをして、時間に余裕を持って出かけるようになるでしょう。その心のゆとりが安全運転につながって、交通事故を未然に防げるとすれば、結果的に道を譲った本人が得をしていることになります。
譲る心を持つことは、他人のためだけでなく、自分自身を傷つけないためにも大切なのです。
『ニューモラル』456号,『366日』8月16日