道徳の授業:節度・節制

分類:A3 B1 C2

「人のため」という視点が喜びを生む

 「自分の好きなこと」「自分が夢中になれるもの」を仕事にできるのは、幸せなことです。しかし、その考えにとらわれすぎると、自分自身を苦しめることになりかねません。希望が叶わなかったときは、不平不満や後悔だけが残るでしょう。

 心理学者の林道義氏は、「子供に自信をつけたかったら、『好きなことを見つけなさい』ではなく、『人の役に立つことを見つけなさい』と言うべきである。(中略)人の役に立てば、人から喜ばれ、感謝され、好かれ、評価される。本人も気持ちよくなり、自信も出てくる。人柄もよくなり、積極的に社会に出ていくようになる。一生続けられる道も見つかるかもしれない」(『産経新聞』平成十七年七月四日付)と説いています。

 自分に固執すれば視野は狭くなり、日々の小さな感動は失われます。「人のため」という視点を持ってこそ、喜びの多い人生を築けるのではないでしょうか。

『ニューモラル』511号,『366日』5月19日

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