人の欠点や短所ばかりが目につくというのは、自分の心にも相手と同じ欠点や短所があるからだといわれます。
「あの人は高慢だ」と思うのは、自分の心にも高慢な心があるからなのでしょう。
また、相手によいところがあっても、自分の貧しい心から、それが相手の欠点であるかのように解釈したり、言ったりしがちです。
自分の心が向上し、思いやりにあふれてくれば、相手のよい点が見えてくるのです。
思いやりの心は、私たちが人の幸せを願い、人の幸せのために自分を役立てていく中で育ってきます。
階段を一つ一つ上がっていくように、心の中に道徳心を絶えず積み重ねていくことが大切です。
普段の生活の中にある小さな思いやりの積み重ねが、その人の品性をつくっていくのです。
『ニューモラル』214号