私たちは、さまざまな人と関わりながら生きています。自分と考え方や意見の合う人とは、お互いに理解し合い、尊重し合おうと努めますが、そうでない人には理解しようと努力する前に、自分のほうから心を閉ざしたり、関係を断ち切ったりしてしまうこともあるでしょう。
お互いに理解し合うまでには、長い時間と粘り強さが必要です。時にはお互いの理解のために痛みを伴うこともあるものです。しかし、私たちの心の一番深い部分にあるのは、お互いに信頼し合い、共に喜びたいという願望ではないでしょうか。誰もが心の根底にはそうした願望を持っていることを、信じて接することが大切です。
自分を取り巻く人間関係や状況を恨んでも、問題解決には至りません。よりよい人生を開くために、まずは自分から、相手に心を開いていきたいものです。
『ニューモラル』407号,『366日』11月13日