道徳の授業:友情・信頼

分類:B4 B5

「理解する」とは相手の下に立つこと

 国立教育研究所長などを務めた平塚益徳氏(1907~1981)は、「アンダースタンド(理解する)という言葉の語源は『下に立つ』ということ。相手を尊敬し、相手から学び取ろうとする謙虚な精神があって、本当の理解ができる」と述べています。

 一人ひとり、違った「心」を持つ私たちにとって、本当の意味で相手を理解するのは難しいことです。だからこそ、自分から相手に歩み寄り、相手の心に寄り添おうとする努力が必要になるのです。それは親が子供に対するとき、上級生が下級生に接するとき、または親しい友人との間であっても「上」や「横」に立つことではありません。「相手よりも下に立つ」というほどの謙虚な心づかいで相手を思いやったときに、はじめて相手の心の一端が見えてくるのかもしれません。かけがえのない人間関係は、そこから築かれていくのではないでしょうか。

『ニューモラル』496号『366日』12月25日

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