結婚とは、男女二人が夫婦となって一つの家庭を築き、周囲の人々に認められ、社会の一員として暮らしていくことを意味します。それは、二人にとって人生の大きな節目であるだけでなく、「社会との縁を結ぶ儀式」でもあるのです。結婚式という「形」の面では時代とともに変化していますし、人それぞれの選択もあるでしょうが、こうした人生の節目を迎えるに当たっての「心」の側面は、いつの時代も大切に考えたいものです。
人は、一人で生きていくことはできません。結婚に限らず、私たちが人生において体験する通過儀礼はすべて、多くの支えを受けてこの日を迎えられたことに感謝し、その恩に報いていくことを誓い、同時に周囲の人々との絆を確かめ合って、これからを心新たに生きていくための大切な節目といえるのではないでしょうか。
『ニューモラル』519号,『366日』6月22日