自分の人生の「主役」である私たちは、自分を中心にして物事を考えます。ですから、人との関わり合いでは、いろいろな衝突が起こります。
例えば親子関係において、親の立場で子供を見ていると、親の思うようにならなければ腹が立つでしょう。職場でも、自分に間違いはないと考えている上司は、異論を唱えた部下に対して、指示に従わないやつだという思いが湧いてくるでしょう。しかし、子供は自分の持ち味を発揮して、精いっぱい生きようとしているのであり、部下も上司とは違った角度から、よりよい仕事のあり方を考えているのかもしれません。
人は誰もが自分の人生を輝かせたいと願っています。自分を取り巻く人々も皆そう思っていることを認め、自分が「よき脇役」の役割を果たすことも大切です。私たちは自分の人生の「主役」であり、他人の人生の「脇役」でもあるのです。
『ニューモラル』405号,『366日』4月9日