かつての日本の地域社会では、自分の子である、なしに関わらず、子供たちが悪いことをすれば大人たちは必ず注意をし、危険がないように見守るという、地域の連帯感や教育力がありました。こうした地域の「つながり」を取り戻すには、「自分や家族が幸せであればよい」といった狭い考えから抜け出して、「地域の人たちと共に、安心して暮らせる社会をつくる」という意識を培うことが求められます。
そのためには、地域の人の顔が見えて安心できる、お互いに助け合える社会をつくることです。まず、朝夕の挨拶や声かけ、清掃といった、身近にできることを行ってみませんか。こうした行為を積み重ねていくと、人と人との「つながり」は必ず生まれてくるものです。それが地域の子供たちを見守り、育てることにもつながっていくのではないでしょうか。
『ニューモラル』462号,『366日』7月29日