自分の職場で不祥事が起こった場合、多くは“たまたま悪い人間がいただけだ”とか、“上司の管理が不十分だからだ”と考え、なかなか自分自身の問題として受けとめることができないのではないでしょうか。
しかし、不祥事が起こる背景には、必ず「不祥事を起こしやすい職場の風土」があります。その職場風土は構成員一人ひとりがつくっているのですから、結局、自分自身の日々の言動が、不祥事の発生と大きく関わっていることになるのです。
不祥事が起こりにくい風土をつくるには、トップの役割が大きいことは言うまでもありませんが、〝職場の風土を変えなければ〟ということに気づいた人、一人ひとりが、目の前の小さなことを疎かにせず、善行を地道に継続していくことです。やがて周囲の人をも動かし、明るく規律ある職場に変わっていくことでしょう。
『ニューモラル』443号,『366日』3月12日