突然の人事異動で、意欲的に取り組んでいた仕事から離れることになった会社員のNさん(40歳)。異動は勤め人の定めと承知していても、心の中にはいつも“こんちくしょう”という言葉が渦巻いていました。仕事がうまくいかないと、周りの人を責める気持ちが湧き起こりきます。そうして半年ほど経つと、職場の同僚はNさんを避けるようになりました。家でも、妻や子供の笑顔をあまり見なくなった気がします。
ある朝、顔を洗おうとしたNさんが鏡を見ると……「あーあ、これじゃ、皆が避けるのも無理ないか」。そこには、ムッとした自分の顔が映っていたのです。
「心の中の言葉」は力を持っています。不平不満の心で過ごすのか、感謝の心で過ごすのかで、毎日の生活は変わってくるのではないでしょうか。試しに“ありがとうございます”という心の中の言葉で、今日一日をスタートしてみませんか。
『ニューモラル』400号,『『366日』10月15日