“誰かの役に立ちたい”“困っている人がいたら手を貸したい、助けたい”という気持ちは、“他者と関わって生きたい”という願いの表れであり、誰もが本来持っている美しい心です。
大人世代は、家庭で、学校で、地域社会の場などで、若い人たちの「あら探し」をするのではなくて、彼らがさり気なく発揮する温かさや優しさを発見していくことに関心を払っていきたいものです。それを発見したときには、精いっぱい褒め、認めて、「ありがとう」と言おうではありませんか。
彼らが持っている〝誰かの力になりたい〟という美しい心をいっそう大きく、豊かに育てていくことが、大人世代の役割でしょう。同時に、二十一世紀に対する責任であるといえるのではないでしょうか。
『ニューモラル』387号,『366日』10月5日