人生という地図のない旅を案内するのは、自分自身の心です。旅の目的地をめざして、今という時をどう生きるのか――まずは自分の足もとを見つめてみましょう。
そこには、どんなに小さなことでも「今の自分にできること」が、必ずあるはずです。自分を支えてくれる人たちとの「つながり」を再認識したなら、そこから力を得ることもあるでしょう。あるいは〝自分も誰かを支えられるようになりたい〟という気持ちが湧き起こったら、それが行動を起こす原動力になるかもしれません。
自分が置かれている状況や、時に目の前に立ちはだかる壁からも目を背けず、今という一瞬を大切にしながら精いっぱい、前向きに歩んでいけば、すぐには壁を越えられなくても、ふとした瞬間に前途が開けてくるのではないでしょうか。
今、このときに踏み出す一歩が、私たち自身の人生を方向づけるのです。
『ニューモラル』521号,『366日』9月11日