私たちは、親と子の関わりの中で、親の言葉や行動を批判したり、軽蔑したりすることがあります。
親といえども欠点や短所、弱点を持つ人間ですから、失敗や間違いはあります。そうした目に映る形にとらわれ、その奥にある親心には気づきにくいものです。まして親が元気に暮らしているときは、親の尊さ自体にも、なかなか気づかないのではないでしょうか。
親は、常に子供の先行きを心配しています。子の幸せを願う親心を知り、親の心の尊さを理解するとき、私たちは体の中に温かい力が湧き起こるのを感じます。そうした実感は、人生を送るうえで、私たちの心の大きな支えになるに違いありません。
『ニューモラル』384号,『366日』7月28日