ひと昔前までは、困ったことがあれば隣人同士で助け合うなど、隣近所が「大きな家族」のようだった日本の地域社会。近年は地域のつながりが薄れ、地域の教育力の低下や犯罪の増加が指摘されるようになっています。
住民の地域への関心度を示すものの一つに、町内の掲示板が挙げられます。期限の切れたポスターやチラシがいつまでも貼られている地域や集合住宅は、泥棒に狙われやすく、犯罪発生率も高いという指摘があるほどです。
これは「住民と住民との心の間に隙間が生じている」ということではないでしょうか。
隣人に対して心を開くきっかけは、やはり挨拶や声かけでしょう。「おはようございます」といった簡単な挨拶から始め、徐々にそこへ「いいお天気ですね」等のひと言を付け加えていくことで、心の通い合う人間関係を築いていきましょう。
『ニューモラル』462号,『366日』11月4日