「あのとき、あの人のひと言によって、生きる力を得た」という覚えのある人も少なくないでしょう。
人が苦しみの中にあるとき、ほんのひと言であったとしても、優しさのこもったいたわりの言葉は心に染み込み、深く刻まれるものです。
それは、その人の心の支えとなり、困難を乗り越えて人間的な成長へと向かう力にもなっていきます。
また、他の人が自分に注いでくれている優しい思いに気づいたとき、安心感や喜びと共に「自分も周囲の人に対して、そのようにありたい」という思いも引き出されてきます。
私たちが発揮する「ほんの少しの優しさ」は、自分自身や周囲の人の日常を変える、大きな一歩につながることもあります。
『ニューモラル』510号,『366日』6月14日