道徳の授業:
伝統や文化の尊重・国や郷土を愛する態度

分類:C6 B2 D2

日本人の「祈り」

 ラフカディオ・ハーン(小泉八雲、1850~1904)は、明治のころの日本に関して「朝になると、パチパチと音がする。太陽に向かって人々が拍手を打ち、恭しく頭を下げて拝んでいるのである。(中略)多分一万、いや二万年前から、皆このようにして『お天道様』を礼拝したのであろう」と記しました(『神国日本』東洋文庫/意訳)。

 どんなに文明が発達しても、人間は自分の手で太陽、大地、水、空気などを創り出すことはできません。その意味で、私たちは偉大な大自然の恵みの中で生かされているといえます。古来、日本人はそうした恵みに対して、感謝の気持ちを込めて敬虔な祈りを捧げてきたのです。

 「祈り」とは、生かされている喜びを実感し、大自然をはじめ、祖先や先人、恩人たちのおかげを知ったときに生まれるものといえるのではないでしょうか。


『ニューモラル』490号
『366日』12月22日

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