アメリカの動物学者エドワード・モース(1838~1925)の言葉です。
「自分の国で人道の名において道徳的教訓の重荷になっている善徳や品性を、日本人は生まれながらに持っているらしいことである。衣服の簡素、家庭の整理、周囲の清潔、自然およびすべての自然物に対する愛、あっさりして魅力に富む芸術、挙動の礼儀正しさ、他人の感情についての思いやり……これらは恵まれた階級の人々ばかりでなく、最も貧しい人々も持っている特質である」(『日本その日その日(一)』平凡社)
モースに限らず、幕末・明治期に来日した多くの外国人が「世界一礼儀正しい」「本物の平等精神が社会の隅々まで浸透している」などと、日本人の心のあり方や生き方を賞賛しています。今を生きる私たちは、こうした先人の心を胸に刻み、社会、そして世界へと臨んでいきたいものです。
『ニューモラル』488号,『366日』5月3日