道徳の授業:感動・畏敬の念

分類:D3 C4

祖先との「つながり」を感じる

 中学二年生の武君は、両親、祖母との四人家族。夏休みの宿題をきっかけに、家族でおばあさんの子供のころからの思い出話を聞くことになりました。――おばあさんの両親のこと。おばあさんが武君と同じ年のころは戦争中で、町が焼け野原になったこと。おじいさんとの馴れ初め。武君のお父さんの小さいころのこと……。話を聞くうちに、武君は不思議な気持ちになったといいます。「うちは四人家族だと思っていたけれど、亡くなったおじいちゃんや、僕の知らないひいおじいちゃんやひいおばあちゃん、それにもっと前の人ともつながっているんだなあと思えてきて……」

 日ごろ、私たちは「親祖先のおかげで今の自分がある」という事実をあまり意識することはありません。しかし、その目に見えない絆に気づくとき、ありがたさを感じるだけでなく、心に大きな安心感が広がっていくのではないでしょうか。


『ニューモラル』419号
『366日』8月15日

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