長年幼稚園園長として尽力したKさんは、「園だより」の中で次のように述べます。
「言葉には、人が生きていくために重要な二つの役割があります。一つは『感動を相手に伝える』こと。もう一つは、『用件を相手に伝える』ことです。ところが、最近の親は、第一の『感動』を伝えることが軽くなって、第二の『用件』を伝えるほうを重視する傾向が強くなってきたように思えます。(中略)子供への話しかけで大切なことは、“温かな言葉・明るいリズム・柔らかな言葉”です。親は、言葉が相手に感動を与え、愛を伝えるためにあるという大切な本質を心にとめて、子供たちと接していきたいものです。子供の心を満たす言葉がけ、話かけをしましょう」
誰でも温かい言葉、優しく思いやりのある言葉をかけられるとうれしいものです。とりわけ親の愛情のこもった言葉は、幼い子供の心に大きく響くでしょう。
『ニューモラル』429号,『366日』11月14日