分類:D4
紀元前16世紀ころの中国に段(いん)という国がありました。
その殷を開いた湯(とう)王(おう)は、顔を洗う盥(たらい)に、自分自身に対する戒(いまし)めとして、「まことに日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」(『大学」)という言葉を彫(ほ)りつけていたといいます。
湯(とう)王(おう)は、毎朝、手と顔を洗うように、自分の心も洗い清め、毎日毎日を心新たに生きようとしたのです。
風も雲も川の流れも、ひとところにとどまらず、絶えず動いているように、自然は躍動しています。
自然の中に生き、生かされている人間もまた、ひとところにとどまることはないのです。
一日一日が、常に新しい出会いであると、心がけたいものです。